ハッピーターン

2004/04/17

俺のような紳士にもなると食に対するこだわりは非常にうるさい訳だ。

メロンパンの食べ方一つとってもまず袋の開け方から物凄いこだわりを見せるし、牛丼屋に行っても自動ドアが今まさに開こうとしているその瞬間から実にこだわる。いつでもいつでも、俺流の怒涛のこだわりを見せるヒロさんだが、今まで一度たりとも人に強制したことはない。

そう、俺は関西一の紳士であると同時に、非常に変態さんなのである。中学3年生の夏、まだまだピュアで水色で何にも染められていないナイーブな俺にですね、エロ本という文化を植えつけられたあの日以来通常の人間では考えられないような不可解な行動に出まくりなのである。そんなヒロさんの行動パターンを真似しろだなんてとてもじゃないけど言えない。妹の部屋にエロ本を捨てていくような男がですね、人にお食事のこだわりを教えようだなんてそんな非道な真似できない訳ですわ。

けどまぁそんな俺でもやはりどうしても崩せないこだわりがあるのですよ。

それは「ハッピーターン」。今更だが、「ハッピーターンって何ですか?」なんていう質問はまさかと思うがないよな?あれだぞ、ハッピーターン知らない人って言ったらよっぽどの貴族じゃないとありえないぞ。いつもいつも公邸に閉じ込められて、一歩も外に出ることなんか許されない。ましてやコンビ二なんていう現代文化の生んだ産物なんて一度も見たこと無い、そんな人だけがハッピーターンを知らないって言えるのだ。

けどな、よくよく考えればうちのHPって言うと「子供から老人まで」「ナースから女子高生まで」と全ても年齢層業を捕らえているカリスマHPじゃないですか。だからな、確実にそういった貴族の方も「鰹節の心面白いわ」「ヒロさんはなんてすばらしい人だろうか。」「結婚したいわ。」等、様々な想いを抱きながらこのHPを見ているはず。誰に対しても天使のような優しさを持ち合わせている懐の広いヒロさんなんでね、ここは一つみなさんにハッピーターンの姿をご覧に入れよう。





OK!わかってる。大事な部分が隠れててどう頑張ってもハッピーターンに見えないあなたがたのお気持ち、非常にわかります。たとえツッコミに不慣れな半人前読者でも、この画像をみたら怒涛の勢いで突っ込んだことだろう。本当によくわかってるから。

コンビ二で売られている成人向けコミックで、いつも一番大切な部分が隠れていることに苛立ちを覚えた読者は少なくないはず。google検索率ナンバーワンが「ノーブラ」という破廉恥の粋をとおりこしたうちのようなHPの読者ならですね、むしろgoogleで「ノーブラ」って検索してしまうぐらいにエロ画像ルートを確立できていない読者方々ならですね、エロ本の真っ黒なベタ塗りにこの上ない怒りを感じたことは何度もあるはず。そんな読者が、、

「鰹節の心」というお気に入りの中で最も信頼を置いているはずのこのHPで、あんなにも大きなベタ塗りが。画像の四分の一を超えるような巨大なベタ塗りが我が物顔で載ってるのですよ。ここまできたら、ハッピーターンよりもスタンダードな「かっぱえびせん」に見間違えられてもおかしくないレベルのベタ塗り。がっかりだ。

けどな、読者よきいてくれ。頼むから「お気に入り」から削除するまえに聞いてくれ。うちのHPって言ったら過去にな、今は無き「安部なつみ」やら「いずみもとやの母」やら謎の多いラインナップで画像のせまくったのですよ。そのお陰で、「このHPは著作違反してます。今すぐ消してください」などと書かれた掲示板から凄い勢いで人がやってきたのですよ。だからね、俺は画像の扱いには繊細にならないといけない訳。鰹節読者ならこの画像で全てを察しろとこう言いたい。


さてさて前置きもこれくらいにしておいて、そろそろハッピーターンというものについて語ろうかと思う。

正直俺はこの駄菓子はいつ発売されて、いつごろからコンビ二売られていたのかはわかっていない。気がつけば俺の傍らには、ハッピーターンがいたのだ。朝起きたら枕もとにサンタさんのプレゼントとして置かれていたようなそんな衝撃的な出会いも無く、いつのまにか俺はハッピーターンが好きで好きでたまらないハッピーターンマニア。どちらかといえば、ハッピーターンから快感を得るハッピーターンふぇちになっていたのだ。

俺の記憶では小学校一年の時も傍らにはハッピーターンがいた。当時からハッピーターンを心の奥底から愛していた様子を見るに、ハッピーターンは俺の生前から存在していたと思われる。それだけ古い亀田のただのせんべいお菓子に、俺は深い深い信頼を抱きながらハッピーターンは俺の人生を見守るように今まで存在し続けた。

今では駄菓子の存在は世の中の歴史とともに移り変わり、「駄菓子屋→コンビ二」といった具合で、歴史の流れに速やかに対応しながらいい感じに存在している。そんな歴史の流れに逆らうことなく、ハッピーターンも「駄菓子屋→コンビ二」と何の違和感も無く移り変わった。

俺が小さいころ、身の回りでハッピーターンを主食として駄菓子を食うものはほとんどいなかったが、コンビ二に売られ始めてからというもの、ハッピーターンのシェアは一気に広まり、近所の公園でもハッピーターン、犬の散歩でもハッピーターンと言った具合で、うちの地域では凄い流行を生んだ。

そんな熱い熱いハッピーターンだが、その食し方の全貌を把握している者は少ない。

お茶の飲み方にも、礼儀を重んじつつも美味しくお茶を召し上がるための作法というものが存在するように。またワインの飲み方にも、コルクを抜いてすぐ召し上がるのではなく、ワインを最もいい状態にした上で召し上がる為の作法というものが存在するように、ハッピーターンにも一番美味しく頂ける為の作法というものが存在するのだ。人生19年、いつも傍らにハッピーターンを置き続けた俺だからこそ、このような真のハッピーターンの道。究極のハッピーターンの召し上がり方を理解しているといった次第である。

俺は今日この「鰹節の心」と名のついたインターネットを通じて、みなさんに発信したい。

19年の中から導き出した、ハッピーターンの真髄を。


1.まず袋を開き、ハッピーターンの香りを楽しむ。

俺から言わせて貰うと、パーティ開きは邪道である。ハッピーターンの香りが外に逃げてしまうではないか。上から少しだけ口を開いて、にじみ出てくるハッピーターンの香りを楽しむことこそ究極の美だと心に据えて頂きたい。

香りを楽しむ時も、下品にくんくん嗅ぐのではなく、ゆっくりと鼻で香りを吸い込む。これはワインソムリエの世界でも通用するので、熟練を上げて損することは間違いなくないだろう。


2.テイスティング

工場で大量生産という工程を乗り越え、一枚一枚に大差なく作られている現行のハッピーターンだが、プロにもなるとそういった言い訳は通用しない。一袋一袋で違う物語を描いていると常にそう思うことも大切である。

袋から一枚取り出し、一口一口大切に含み、味を確かめる。

通常ワインなどでは、渋みを舌の奥で感じ、酸味を横舌で感じるものだが、ハッピーターンはその製法から甘く作られている。よって、舌の先端で味わうのが一番であろう。一枚食べた後余韻を楽しむのも、なかなか粋なやり方である。


3.舐める

いよいよ食べる段階に入るのだが、一枚一枚食べる時にどうしても行って欲しいことがある。「舐める」のだ。

実はハッピーターンのメインは、せんべいの部分ではなく、まわりに付着した粉なのである。せんべいの部分はデザート感覚に捉えていただくのが容易い。

ハッピーターンの究極の美味しさは、舐めることによって生み出される甘さ。舐めて舐めて嘗め尽くして、味がなくなった位で勢いよく本体を食べる。普通庶民っていったらマーブルチョコ食べる時色が禿げるまで舐めるだろ?あれといっしょだ、とことん舐める。一分くらい常に舐め続けるのだ。

こうすることによって、ハッピーターンを「舐める」「食べる」と2倍も楽しめたりするのである。これはお茶やらワインやらにも全く負けを劣らない立派な作法だと思う。この方法をもっとスタンダードにしていくべきだと思う。


そういう訳で、突然ですがこの食し方を広めてもらえるHPのオーナーさん募集中。

目標を言えば、駅の階段で急いでるサラリーマンが朝食代わりにハッピーターンを舐めながら走るといった風景を作り出すこと。これを日本の風流に変えるのは、間違いなく貴方たちしかいないのです。

こんなただの駄菓子に食し方を強制するなど一般庶民から反感を買いそうでならないのだが、過去に一度でもハッピーターンを食したこのある方に、このヒロさんの熱い熱い思いが伝わることを願って止まないといった次第だ。


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