ちぃちゃん 2
2004/02/10
ある日携帯の画面をのぞくと、「携帯のアドレス変えました。→○○@docomo.ne.jp」っとかメールが入ってたのですよ。
しかもね、ふんだんに顔文字使いまくってる訳ですよ。本題よりも顔文字の方が割合しめてんじゃねぇの?ってくらいにふんだんに顔文字つかいまくってるんですよ。うむ、こんな顔文字使い間違いなく女子高生しかいないといった具合なんですよ。
そこでやっぱり俺も男だから一度キレそうになった訳ですよ。あのね、もう携帯買ってから一年と一ヶ月になるんだが、一度もメールボックス削除したことないって胸張っていえたのですよ。メールボックスの寂しさだけは一番だと胸張って言えた今日までの俺の携帯にがですよ。こんな派手でフランクなメールが何日ぶりかわからんレベルでやってきた訳だ。だからこそよりにもよって俺の信念に反した気がして止まないっといった次第よ。非常に許せない。怒り余って携帯持つ手が震えた。
けどま、女からメール来て若干悪い気もしない俺。でな、俺もメールなんぞを返してみたのですよ。俺に気が付かれないまま3日間見られなかったメールに返事打ってみたのですよ。
その子の名前はちぃちゃん(仮)。前回の日記に出てきたので詳しいところはあんまり書かないが、あたしは絶対にJフォンしかつかわねーぞっとか言ってたくせにドコモに寝返ったのです。そんな女なんです。許せない。
高校時代よく遊んでいた仲間がいたんですが、その中にそのちぃちゃんってあだ名で呼ばれてたのがいたんですよ。それがこのコ。メールが来た時、懐かしくなってついついこんなメールをうったんですよ。「また会おうやー」って
俺はね、みんなで会おうって意味で送ったのですよ。そんなね、彼氏とかいるような女の子と一対一で会おうとなんてこの紳士のヒロさんの心が許さないのですよ。けどね、このメールの意味、なんか別の意味でとられたみたいなんです。
「いいねー。今から会おうや」
このときもね、多分周りに友達がいるとおもったのですよ。みんなで会うのだと思って行ったのですよ。でね、現地に着いたら、やっぱり彼女が一人だけで来てた。おめぇ彼氏いるんだろってなんか逆に怒りたくなる勢いで彼女がそこにいる訳ですよ。
「オメー彼氏いるんだろ。絶対に彼氏妬くぞ」
「いいやんいいやん。あたしはそういうつもりやないし!」
「そういうつもりなくてもダメ!二人で会うとかありえへんで!」
「いいやんかー。ヒロだって昔彼女がいたときあたしたちと会ってたやんか」
「いやいや。そりゃグループやったら会うよ。でもな、みんなで会うのと二人で会うんじゃ別物やっちゅーの!」
っとまぁ関西圏以外の人が聞いたら思いっきり笑われそうなベタベタの関西弁でいきなりトークが始まったのです。けどまぁ、ここまで来て引き下がるのもあれだし、少ししゃべってみることにしたんですよ。
今まで一度も彼氏作ったことの無い彼女が最近やっとこさ彼氏を作った。だからね、少し位ヘタれな話を聞いてやろうと思ったのですよ。
「あたし前からその人のこと好きやってんよ。」
「ほうほう」
「っていうか、前の彼女と別れた時くらいからすきやってんよ」
「ほうほう(えらい都合いい恋愛感情だな。。)」
「でね、あたしの友達もその人のこと好きだったらしく、半分あきらめてたんよー」
「なるほど」
「メルアドは聞き出したけど、もうムリかなぁーっと」
「別れてすぐやから傷ついてるかもな」
「そしたらある日の朝、家の前におってんよー」
「うん」
「で、一緒に遊ぼうとか言い出して。もういきなりだったからびっくりして。」
「おおー」
「でね、何度か遊んでるうちになんか仲良くなって。三回目くらいで付き合おうとか言われて。あたしも一緒に遊んでるうちにそんな気になってたから、もう全然OKだしちゃった。」
「へー(すごい上手い男やな)」
「昔からあたしのこと気になってたっとかいうねんよーーー(笑」
「おー(さすが彼氏!)」
「っていうか、入学式の時から気になってたとか言うねんよーーーー(笑」
「なるほどー(おいおい、前の彼女は一体なんだったんだよ!!)」
「すごいいい人でしょ?ほんまいい人やわー」
っとまぁいつかの日記(読者の希望により削除されてます)のような非常に笑えない展開になったのでした。向こうも向こうでへタレ話で必死な訳よ。多分ね、俺の姿なんか見えてない。
ここで話の前フリみたいなのは終わって、早速本題に入った。
最近友達がつめたい。たしかにその友達も今の彼氏のこと好きだったってのは知ってたけど、なんか付き合い始めてからというもの、全然友達が自分のことを相手にしてくれない。仲間はずれにされるというとのこと。
「それ、彼氏に相談してみたの?」
すかさず俺は聞いた。
「したんだけど、あまり真剣に取り合ってくれない。『なんならその友達んちにでもいこうか(笑)』みたいな感じで軽く流される。」
そこで俺も呆れてしまった。なんかバカみたいだと。なんでそういうこと打ち明けれない相手なんかと彼氏になったのだと凄く問い詰めてやりたいんですよ。もうだって3ヶ月も付き合ってるのですよ。なのに悩み一つのろうともしない男。なんか自分の妹みたいに可愛がってたちぃちゃんだから、余計にムカついてきたんですよ。
「おい。なんでそんなこと相談できないねん。普通付き合ってるっていったらそういうことに真剣に取り組みあうもんじゃないんか?ありえへんで自分ら。」
そんなこと、彼女に言っても無駄だとわかってたが、つい毒を吐いてしまった。
「仕方ないやん。あまりテンション低い話したくないらしいし。あたしだって彼氏にそれくらいの理由で嫌われたく無いねん。」
女性ってみんなどうしてこんなんだろうかと思う。
前にも俺は女性の相談に乗ったことがある。もしかしたら過去の日記に残ってるかもしれない。
自分のことを嫌われたくない。そういう理由で、いつも彼氏の前ではおとなしそうにしていた。普段は一人前の女らしく、陰口も言えば不満だっていう。その代わり、明るい性格で俺たちグループのテンション上げ係みたいな存在になっていた彼女。悪い面以上によい面を沢山持っていた彼女。その子もまた、彼の前ではいつもおとなしく、悩み事があっても一向に打ち明けない。
で、最終的にそういう普段の悩みはいつも俺が聞いていた。彼氏に自分の汚い部分を見せたくない。汚い一面を見せたくない。たったそれだけの理由で彼氏が目の前にいるにもかかわらず俺が悩みを聞くのだ。普通これっておかしくないだろうか?って俺はいつも思ってた。
それが今回のちぃちゃんだって同じだ。嫌われたくない。ただ、その一心で自分のことをまったく開こうとしない。で、結局悩みは俺が聞いてる。そりゃ俺みたいになんでもうんうんって聞いてくれるタイプの人間だったら話だって打ち明けやすいと思う。けど、こういう話って普通彼氏にしたほうが良くないか?今ちぃちゃんのことを良く知ってるのはその彼氏より確実に俺だって自信もっていえるが、そういう悩みを聞いていって少しでも彼女のことを理解していかなくてはならないのは彼氏じゃねーのかと本気で怒りたい。
曲がった恋愛を目の前に、俺はちぃちゃんの悩みをずっと聞いてたんですよ。友達とも仲が悪くなったので、誰にも相談できなかった色々な悩み。行きたい短大が合格してるのかどうかという不安。最近また再び両親と仲が悪くなったなどと。確かにテンションが低い話ではあるが、絶対に見逃してはいけない彼女の一面ってのを見てやったのですよ。彼氏の代わりに。
過去日記にも出てきたと思うが、彼女あまりの寂しさに拒食状態になり、仲の悪い母親の代わりにに俺たちと一緒に病院に行っていた。毎日毎日食べ物が喉を通さない苦しみに耐えてきた。そんな彼女がいま、やっと彼氏を作り少しずつ自分を取り戻しつつある。食べ物も喉を通すようになり、がりがりだった体も少しずつ太って健康体。ちょっとずつだが、両親とも仲を取り戻している。だが、一番の寂しがりやである彼女がまた苦しんでいる。それを直視しない彼氏が俺には理解できない。
高校も卒業して以来、もう彼女とも縁が薄れていくと思ったが、もうしばらく俺はこのグループの兄貴やってなきゃいけなさそうな気がする。
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