新人さんがやってきた

2003/03/20

アレですよ。ついに俺も先輩になりました。

っというのはですね、俺がフリーターな人生を展開している上でメインとして最も力を入れているミステァードーナッツ。今まで一番年下なあげく一番仕事ができないといった具合で最強下っ端男をやってたんです。もうね、本当によく俺ってコキ使われたと思うよ。

元々仕事を覚えるのがあまり上手ではない。「超」がいくつついても足りないくらい不器ッチョな俺は、人より多めに働いて少しでも回りに追いつこうとそういった理由でシフトは始めた当初から全日「フリー」って書き続けました。休みイラネェって勢いで月3回くらいの休みでフル稼働してみた。

仕事もなんとかギリで覚え、容量もこなせ始めた最近だったが、相変わらず下っ端オーラ丸出しな俺。毎日「オメェなんかやめちまえ」だとか「あんた邪魔ですよ」とか言われ続けてその苦しみにも笑顔で耐え続ける毎日。そういった意味でコキ使われだったのですよ。

そんな俺がついに先輩になるのです。

あまりにも人が足りなくて休業しなきゃならない寸前まできてた我が店。町の小さなドーナツ屋もここまできたら大ピンチなので、バイトマガジンやら色んなのにいっぱい広告載せて募集しまくったのです。そしたら来るの来るのどんどん面接で溢れかえる。

いつのまにか採用者もきまって新しく新人が沢山やってきました。そう、俺はついに先輩になるのです。いままで無いと思われた俺の下ってのが出現する。

はたして俺が先輩やっていいのだろうか。たしかに高校時代部活では副部長やってたのもあって、色々後輩をコキ使うのには慣れている。だがバイトは違う。他のカラオケやらホテルでも最年少な俺はバリバリに下っ端。完全に俺は下っ端慣れしきっている。したがって今さら先輩面などできない。

それに仕事だってできる方ではない。かなり落ちこぼれだ。何やっても失敗ばかり。こんな俺を見て入って早々新人たちも俺を指差しながらすすり笑ってくれるに違いない。


まず一人目の新人がやってきた。

俺よりはるかに体がでかい。喧嘩をしたら絶対に負ける。しかしまぁ、バイトってのは喧嘩をする場所じゃないわけだし、第一女ばかりの職場でミルクホットティーなんかをすすり昼下がりの休憩タイムで喧嘩勃発なんかさせたら絶対にクビにきまってる。ならなくてもこのバイトではハズレ者になるに違いない。

だからそこら辺の危機はどうだっていい。もう一つの問題があるとすれば俺と同じ年齢であること。

敬語とか使ってくるんですよ。同じ年なのに敬語とかありえない。頼むから俺に向かって敬語なんて使わないでおくれ。俺は敬語なんか使われるほどそんなに凄いことできないから。

まぁそんな体デッカイ男なんかどうでもいい。いっとくがここはミステァードーナツだぞ。本来男の職場ではない。ここは女の職場だ。

やっぱ胸トキメクような出会いなんかいくらでも用意されてるわけで、こんな体がデカイ男のことなんか語ってても全然華が咲かない。っていうかこんな男のことを語ってるだけの日記に読者だってさぞ迷惑な話だ。

うむ、やっぱ華のある話をね。二人目に現れた新人さん。


俺と同じ年の女の子でした。

聞く話によると、お金がないので専門学校に行くためのお金を一年間ためてから行くといった理由でフリータをやってるらしい。

ほうほう、なかなか淡白な婦女子じゃないか。っておい、それってどこかの鰹風味なHP開いてる人と同じ環境じゃねぇか。

絶対どこかにいると思ってたが、まさか俺とまったく同じ状況に至る人間にこんなすぐに出会うとは思わなかった。しかも女だ、女!ほんと男だったらどうしようかと思ったよ。

どうだいフリーターライフを楽しんでるかい?って花輪君みたいにウフンとか言いながら紳士面して言ってくべきかと思ったが、見るからにアルバイト初めてですってムード漂ってる。俺と同じ下っ端オーラ漂ってる。むむ、コレは確実にアレだ。初心者だ。

「こちらでアルバイトさせていただきます田中です。よろしくおねがいします」

テキストに載ってる自己紹介を棒読みと言わんばかりの棒読みで俺に話しかけてくる。いやぁー同じ年齢の女の子に話しかけてこられるなんて何年ぶりだろうか。いやいや何年とは行かないにせよ、今年入ってからは確実に初だね。年上の姉ちゃんに弄られトークしかされてなかった俺にとってここまで新鮮なトークってありだろうか。マジで新鮮だった。

「こちらでアルバイトさせていただいてますヒロです。よろしくおねがいします」

一応なれた口調でいっとく。何だこれは。さっきの体がデッカイ男の話と違ってこんなに話に華咲いてるじゃないか。やっぱ男って女の話してる時が一番輝いてるって。十二分に実感したって。


「胸ときめいた?」

となりにいたトレーナー及びシフト係りやってる京子さんが怒涛の勢いでツッコミ入れてくる。

あはははは〜♪よしてくれよ。照れるじゃないかあははは〜・・・って照れてねぇし。何言ってるの俺。

ここで働き始めて回りは年上の女ばっかり。元々女と話すのが苦手で男子校やっててその病状をさらに悪化させていた俺だったが、住めばなじむ物でだんだんと軽いトークの一つくらいはかわせるようになった。

余りにも話すのが苦手な俺。自信なさげに話すが故に、「ヒロ君また独り言?」っとかツッコミ入れられてまともに会話なんかできなかった。しかし今、「化粧濃すぎっすよ。塗り絵得意なんですか?」っといった感じで無神経な会話も軽やかに交わせるようにまで発展した。

もう女相手にビクビクする俺じゃねぇぜ。そう思ったのもつかの間、この新しい俺と同じタメの女の子。いきなりドキドキしてるのはなんでだ!

いやいや、恋とかそんなんじゃありませんよ。だってね、今俺忙しいせいかそういった類の感情ってのはなんでかしらないけど沸いてこないの。恋いしてぇとか全然思わない。だからこのドキドキはあきらかにバイトはじめたてで女がいっぱいいて焦りまくってたあの当時の俺そのもののドキドキ。緊張のドキドキ。

ヤベ、俺実は女と話すのが得意になったのではなくて、年上の女と話すのが得意となったのだ。

マジでこればかりは気がつかなかった。同じ年ってだけでノリも変わってくるし話し口調だってかわってくる。そういった感じの応用がまったく利かないんですよ。すげー緊張しながら話してるの。ウブな勢いでドキドキと。

「が、がんばろうぜ」

適当にガッツポーズの一つくらいキメといて後は軽く話を閉じた。もうね、これ以上会話なんか続けられない。っていうか続かないっちゅーねん。だから仕事中ってのを言い訳に逃げてみたんですよ。

こんな女の子相手でもいつかは「おい田中!逆セクハラのつもりか!」みたいなマジでディープなセクハラトークができるようになってしまうのだろうか。

「いやんもうHね♪」「じゃぁもっとHにしてやろうか。グフフ」「いやん。あはん」「ペロペロ」「ヒロさんって夜はすごいのね」「キミの下のドーナツは最高だよ!」っといった具合で書いてるほうまで恥ずかしくなってしまうようなトークは最後まで妄想で終わるのだろうが、長かった男子校生活ゆえに女と話せないという苦しみはきっとここでの生活で治るはず。女に抗体できるはず。

やっぱね、同じとしの女の子もいいけど。そろそろ年下が拝みたい。

おっと危ない。一瞬俺下心爆発。バイト先の後輩とワンナイトラブとかわけのわからん妄想が一瞬血走った。例えるならスゲェえろいビデオ見たときみたいなすこぶる興奮。イカンイカン。またロリータの末期症状があらわれた。

女の子ってのはね、仕事もあんまり覚えていないようなあなどげなさの残るくらいが一番萌えちゃうんですよ。一瞬我を忘れるんじゃないかってくらいに萌えかえるんです。だからね、入りたての新人ってのは拝借したいという煩悩が盛んにうずめくわけ。本能ですよ本能。だから誰もヒロさんがロリィでロリィでたまらないことなんて責められないはず。

これにさらに年下なんていう最高のシチュエーションがカブってくれたらもうベスト。最高だね。かわいがりまくり放題だね。男後輩とかめっちゃ差別しまくるね。

まぁたしかに今回やってきた新人は年下ではない。だが仕事のできないあなどげない女というシチュエーションは見事にOK。韓国のボアとかいうのみたいにカリスマ性持ってて完璧を求める女にはあんまり萌えないから、こういった具合のおんなはなおさらグット。

そういうわけで今回の新人2人はかなりの期待の新人だ。

どういうわけだよって?いや別にどういうわけもないが、ちょっと女の子に敬語使われたのが萌えただけ。未だかつて女に恵まれない俺が、初めて女の後輩というやつを持った。だからちょっと興奮してたんですよ。エロスただよう興奮じゃなくって、初経験の興奮。

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