女性の味の秘密に挑戦

2003/02/04

熱い男なんですよヒロさんは。

だからね、どうでもいいような日常の疑問なんか気になってしかたないんですよ。駅で地面で黒くなったガムのカスみたいなのを掃除のおばさんなんかがはがしてる姿なんかもう気になってたまらなかったり、授業中にヨダレたらして寝てる健気(けなげ)なクラスメイトがいたら、ヨダレをガクランでふき取るその瞬間まで凝視して目線を外せなかったりするんですよ。

そんなこんなな過去暦もあって、今回も本当にどうでもいいことが気になってしまいました。もう誰にも俺を止められやしねぇよ。

本日で4日目となるミステァードーナッツのネタなんですが、本日もずばりそのバイト先のミステァードーナッツのネタです。しつこくてそろそろイヤになってるんじゃないかって思ったんですけど、イヤなもんは一気に公開して過去の物にしといた方が後々気が楽なんですよ。もうね、こんな長い文章書いてるHPの過去暦なんか最後まで読んでくれる鰹節ラバーズなんてそそうにいないの。

たとえばトンカツを食べる時に、ソースに「お好み焼きのタレ」って書いてて邪道じゃ!邪道じゃゴルァ!って一人誰にも言えないでこだわってるようなことがあるんですよ。確かに万能ともいえる「お好み焼きのタレ」ですが、そんなもんトンカツにかけたら純血のトンカツじゃなくなるじゃないですか。

そんな感じで今回も俺のこだわりに反する最悪な食い合わせがあったんです。

ミステァードーナッツなんかで今最もポピュラーになりつつあるセット商品。それは「点心のアメリカンコーヒーセット」まぁ響きだけで理解できない専門すぎる部分なんで、簡単に説明するとラーメンとアメリカンコーヒーのセットということになる。ラーメンとコーヒーだぞ。お前ら中華をナメてるのか?

俺みたいな究極のラメン美食。いやラメンフェチなんかになるとね、こんなセットを言い渡された日には耳でその言葉を聞いただけでゲロが出そうになる。想像しただけでわかるでしょ。坦々メンの辛味とアメリカンカフィの苦味が見事に死者のハーモニーを奏でることくらい妄想しなくてもわかる。

しかし誰一人としてその間違ったハーモニーに気が付きやしない。絶望したね俺は。ちなみに俺だったらメロンソーダーを選ぶよ。

たしかに他のラーメン通からしたら俺の意見なんか「まだまだベイビーだぜユーは!」なんてすすり笑うくらいで終わるだろう。うん。それくらいはわかってますよ。しかし俺はラーメン通としてではなく、一人のラーメンフェチとして語っている。フェチと通は違いますよ。もう一つ言えばオタクも違いますよ。

通ってのはラメンを食べて食べて味を分析して誰よりも理解してる人。フェチってのは俺はコレが好きなんだよ!って通とは違った形のラメンを知っているある種のオバカさん。オバカなのよ俺は。バカの一つ覚えと言わんばかりにチューチューラメンをすする。ちなみにオタクはラメンを食べることしか能が無くなったある意味究極の新生物なんですよ。

俺はフェチだから通とは違うけど、フェチという下等なラメン男はフェチらしく熱く俺流にラメンを語らせていただく。

そもそもラメンと俺の出会いはさかのぼること小3になる。それまではラメンの専門店に行っても一人前を食らうことのできない半人前な俺は、母や父のラメンを小皿に分けてすする質素なラメン男をやっていた。

父の頑固たる想いでインスタントのラメンを食べることを禁じられていた我が家。父も母も共働きという身分でありながらその想いを貫かせるのは正直限界があった。

その日母は俺たちに「カップヌードル」を渡した。お湯を注いで2分くらいで食べれる素晴らしい油料理を紹介してあげると。明らかに表紙に3分って書いてるけど、2分で固めのラーメンをしゃぶる俺の習慣はこの時代からすでに始まっていた。

初めてフェラをしてもたったとき女が下手くそで歯立てまくったから、今では歯を立てないと感じないんです。っといった感じの体験談があるように、初めてラメンをすすったときラメンを2分ですすって硬かったから、今では硬くないと食えないんですといった具合だ。不可抗力である。

根強く残った2分ラメン文化はのちに他とは違うラメンを愛した究極のラメンフェチへと進化した。もう誰にも俺を止めることなんかできないね。


長い前置きはさておき、OLを中心に人気を遂げるこのラメンとアメリカンカフィの組み合わせ。許されていいのだろうか?

だから俺も早速挑戦することにしたんです。女の舌と男の舌の違いといえば、関西人と東京人の舌の違いくらい変わってくるのかもしれないが、一人のラメンフェチとして、究極のラメンフェチを志してみた俺にはコレくらいのカベでうろたえてはいけない。純粋にその食い合わせを認めるのだ。

ミステァードーナッツのバイト休憩時間にはいり、一杯までは試し食いで無料というのもあって早速その神秘の組み合わせを用意した。



蒸し鶏麺とギョーザの2個アメリカンコーヒーセット

うろたえるな俺!

この現実を素直に受け止めるのだ!まずどこから手をつけていいのだろうかこの未知の食い物は。アメリカンカフィを先にすするべきなのか?それともラメンをすするのか?実はすかしてギョーザから先に食うのか?

日本人なら食事が出た時一口目はご飯を食うのが日本男児の心であり礼儀ともいえるが、ここまで中華でここまでアメリカンなセットはどこから食せばいいのかまず悩む。中華もアメリカンも礼儀であって礼儀であらずな食い方になってしまう。

本当に申し訳ない。中華の神よ。アメリカンという邪道なる飲み物を引っ張り出してきて。飲茶を持って来るべき場所にアメリカン。俺はどうやって中華に報えばいいのだ?中華にコーヒー。これ以上罪なことがあっていいのだろうか?

まずはラメンの汁をすする。味がなくならないうちに素早くアメリカンカフィをすする。

こ、これはやばいでしょ。汁の濃さから違うってこれは!マジヤバイ。

なんでこんなもんが世間で好評をうけてるんだ?ありえない。マジでありえない。ナウでヤングな野郎から今をトキメクOLさんまでみんながコレを愛して病まないとでもいうのか?絶対ありえない。

話では、女性は真冬にパフェを食えるとか、腹いっぱいで何も食えない時に甘い物だけはいくらでも入る緊急時専用の別腹があるという話を聞いたが、まさか女性には中華とアメリカンを食い分ける中華腹と米腹を持ち合わせているとでも言いたいのか?奴らは牛か?

マズイ。

しかしここは一流ラメンフェチとして決して妥協など許されない。まずければ捨てる通とは違って、フェチはまずかろうとなんであろうと全部食ろうてなんぼの物。一滴たるとも残せない。

吸う。しゃぶる。なめる。食む。何度これを繰り返しただろうか・・・・



うわー俺全部食っちゃったよ。

その時間22分。若干食事の時間としては遅いとはいえ、全部食ったよ。

ラメンフェチとは当然であろう。もちろん全部食べたといったところだろうか。ラメンの味が濃くってカフィの味が無い。ほとんどお湯をすすっている気分だった。これは確実にカフィではない。

こんなセットでもまだ目を覚ませないとでもいうのだろうか世間の婦女たちは。

気がつけ世の中の女性たちよ!あきらかにおかしすぎるこの食い合わせに気がつくんだ!右にならえな世の中で、隣がカフィとラメンをすするなら俺もカフィとラメンをすするその価値観を崩すのだ!

どこに魅力があるのだ?ラメンときたらメロンソーダーにきまってるだろ。気がつけよ!猪木みたいな人に闘魂を直入されないと自分を見出せないのか?目の前のその組み合わせの不自然さを見てもまだ気がつかない?

世間体を気にするあまりに右へならえをしてしまう日本人の習慣はわかった。認めよう。しかし次回からこのセットを注文する時は、せめて水を一緒に注文するようにしよう。それだけであなたの失われかけた味覚はきっと守られるはず。

ヒロさんからのお願いとともにこの想いを終わらせよう。


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