節分ですよ

2003/02/03

昨日のチャットが響いて目を擦りながらバイトしてたんです。

女先輩が「ヒロくんなんか今日は変だよー大丈夫?」って優しい言葉の一つでもかけてくれるのかと思ったけど誰もかけやしねぇ。ありえねぇ。期待している俺もありえねぇけど、自分は「散髪したんだけど見て見て〜♪」とか「化粧変えたんだけど見て見て〜♪」とか「パンティー変えたんだけど見て見て〜(死」とか言ってくる癖に俺の変化にはちっとも気がつかねぇ。ありえない。

まぁそこらへんはどうだっていい。それ以上にショックだったのは変化に気がついたのは男の先輩だった。

「ヒロおめぇ今日変やで」いやもう嬉しいとかそんなんじゃないんですよ。意味的にはヒロお前今日も変やで。つまりヒロあいかわらずお前変態やで、ってこと。

たしかにHPでのヒロさんを見る限り誰だって駅で珍物露出とかやってそうとかまさにその扱いは変態とも言えるような視線が飛んでくるようだが、普段の俺はもうそんなもんじゃない。紳士だよ紳士。エロなんて全く知らない無垢な青年をやってるわけよ。

たとえセクシャルな女性が横を歩いても残り香を嗅いで勝手に興奮するようなそこらへんの輩じゃない。俺は完璧なる純男子なわけ。

たしかに昨日チャットやってて「まぁヒロさん変態すぎるわ」などと言いながらしまいには半泣きになるようなハラハラなイベントも発生したようだが(そこまでは行ってない)、エロを語らない普段のリアルヒロさんは、完璧ともいえるエロ否定主義者なの。エロは一人で部屋でお自慰しなさいって言って回ってるすごい男なんですよ。

例えば家族でテレビなんか見てるときにセックスとかしてる素敵なシーンが出てきても、真っ先に頬赤らめて胸ドキドキさせて「こんなHなシーン見れない。」ってチャンネルを即変えたりするような偉人。セックスシーンが出てきて「わーHしとるHしとる!」って叫ぶそこらへんの男とは違うんです。

だからいくら男先輩とはいえ、俺をいつものように変態やってるぜ呼ばわれされるのは腹立だしい。いくら俺が変態でも、リアルのヒロさんにはそんな面影の一つも無いのです。

いや、変態を変態と読んで何が悪いって言われそうだけど、変態を全くやってない普段の紳士な俺に変態だ?ナメてるのか?テメェ先輩だからって俺は容赦しねぇぞテメェ。ボコボコにしてやるぞ。天下のヒロさんはネット上ならなんでも言えるんだよ。ネット上ならな。もちいろんリアルでこんなことは言えない。

そんな怒りのイベントもおきて、なかなか不機嫌なままに今日のバイトがスタート。

昨日の晩飯も食ってない挙句チャットして次の日も朝飯くわずにバイトをスタート。元気ないぞ俺。どれくらい元気ないのかって言うと、通常普通の男なら、朝自分のぞうさんがきりんさんになってるのが普通なわけです。それが今日の俺はきりんさんじゃなくてぞうさんだった。

もうね、男の朝の元気のいいきりんさんには困らされる。毎日がハラハラさせられるわけなんですよ。

例えば朝男ってのは、最低体を10度くらいは前に傾けないと大変なことになるの。いくらパジャマという無限のスペースと柔軟性にとんんだラフな服装しててもね、弾けんばかりにそり立つ己のきりんさんはその柔軟性のおかげで逆に目立ってしまう。ズボンからそびえる富士山になってる。

それをなんとか隠すにはその富士山の山の斜面角度よりも多めに体を傾けないと少しでも目立ってしまうんですよ。まさにモッコリさんとはこのことをいうんですよ。モッコリさん。

こんなこと言っても女性なんかには理解しにくいでしょうね。そうだなぁー。授業中に寝ていた男子生徒なんかを発見したら、授業の最後の挨拶をする時にちょっとだけ凝視してみてください。

彼もきっと10度以上体が傾いてるはず。

冬服よりも夏服がベストですね。冬服はある程度ガクランによってカモフラージュが効くんですよ。でも夏服はラフでモロにズボンが富士山してしまうんです。ラフすぎる故に、男たちは夏服になってまず悩むのはその富士山についてなんです。

嘘だと思った?本当だからね。おそらくこのHP見ている男性読者の98%はドキってしてますから。ヒロさんバラしちゃダメってもうモニター直視できないくらいにドキドキハラハラしてるはずです。

朝こうやってきりんさんの状態の己の分身を見るのは元気な証拠。それが今日はぞうさんだったんです。富士山どころじゃないんですよ。きりんさんの状態でもハラハラドキドキのイベントが待ってるけど、ぞうさんだったら逆にもっと不安になる。どうしようかと悩んでしまう。

そんな元気の無いヒロさんが朝飯も食わずにアルバイトに出かけました。さて何が起こるのでしょうか。

うちのバイト先のミステァードーナッツは、休憩時間にドーナツ2つとドリンク一杯が支給される。給料を満足に使えない俺にとってこのドーナツは唯一の報酬といったところでしょうか。味わって食いますよ。

今日もいつものように休憩タイム。ドーナツを2つ選ばなくてはなりません。約50個くらいあるんですけど、これだけ働いてるとドーナツとか全部名前覚えてる。ただ、全部食ってみたいと思うのですよ。

だから今日はマイナーで全然食べないようなドーナツを取った。これが間違いだった。あえてそのドーナツの名前は出さないんですけど、原価が10円あるかないかの微妙なドーナツなんですよ。これがまた腹持ち最悪で。

朝からこのマイナー的ドーナッツのエネルギーだけで働いて、ついに夕方ヒロさんは限界が来た。ただでさえ朝からぞうさんなテンションなのに、マイナー的ドーナツの原価通りのエネルギーだけで働く。10円で俺は丸一日動いたんです。もう何があってもキリンさんにはなりませんよ。パンティー一丁でドーナツ買いに来る婦女を見てもぞうさんは再起不能です。

またこのミステァードーナッツって仕事はスクワット運動をよく使うんですよ。一日なんかいもしゃがんでは立って。しゃがんでは立ってを繰り返す。ドーナツを注文されたらしゃがんで取らないといけないですからね。

ある程度の高さにあるのは立っている位置からも取れるんですが、低い位置のドーナツはしゃがまないと取れない。だからドーナツを勝った数の半分くらいはスクワット。無意識のうちに200も300も400もスクワット運動してるんですよミステァードーナッツのアルバイターたちは。

もちろん10円で体を動かしているヒロさん。最後なんか2回連続でドーナツなんか取ったら、目の前が一瞬暗くなるんです。アホほどドーナツ頼むデブ客なんか見た時、コイツは確実に俺の命を狙ってる、そうに違いない。とかまさに生命の危機すらも感じた。ありえないんですよ。

バイトが終わって何か食わないと絶対に家に帰れないと真剣に体を心配した俺は、とりあえず庶民の心の友ともいえる牛丼屋で牛を食らおうと思った。

しかしサイフをみたら・・・261円しかないんです。261円ですよ261円。吉野家で食らうには19円足りない!

250円の物でも消費税ついたら一円足りなくて涙を飲む領域ですよ。例えれば砂漠のど真ん中で有料オアシスを見て死んでいくヒロさん。庶民の心の友にこのような形で裏切られるとは思いもしなかった。心の友は金が無ければただの屍とでも言いたいのであろうか?

そんな絶望に浸る俺にすばらしいヒラメキがでてきた。

吉野家→280円 ×
松屋 →290円 ×
珍丼亭→280円 ×
すき屋→250円 ○

す、す、す、すき屋ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

すまなかった。本当にすまなかったよ!今まで「オメェな!ミニ牛丼なんてそんなもん作りやがって。ナメてやがるな牛丼を!」なんて怒りの暴言を吐いてて悪かった。本当に悪かった。

庶民の心の友とはあなたのことを言うのでしょうか?「すき屋」という一人だけ平仮名を突き通すあなたの名前の由来の裏側には、庶民に親しまれやすい愛称として俺たちの心に癒しを与えるようにとの願いが込められていたとでも言いたいのですね。いや、マジで平仮名をバカにして悪かった。

足なんか栄養通ってなくてガタガタ震えてたんですよ。指先なんかもう腐り落ちるんじゃないかってくらいまで、もっと言えば寒さに震える子犬を暖めることなんてできないんじゃないかって位に極限に凍りきっていた。もう誰が見たって俺は正常な健康状態には見えない。

献血なんかしたら確実に死んでただろうか。そんな俺の前にキラキラと輝いてやってくるすき屋の牛。香りから楽しむ暇なんて俺には無い。

我を忘れて牛をしゃぶる俺。

いやーもう腹いっぱい。実に24時間ぶり、いやそれ以上ぶりに食べた久々のまともな食事。心も腹も満足です。

「ヴーヴーヴー」むむ?携帯が鳴るかこんな久しぶりに。いつ以来だろうか携帯が鳴ったのは。もう彼女と別れて携帯壊してから新しい携帯になって全然メールも電話も無い。ってか前の携帯のメモリも無いから実質この携帯の番号しってるのも5〜6人ってところ。

大体予想つくって、こんなに少なかったら。俺に電話をかけてくる物好きはQ2とおかんぐらいしかいやしねぇよ。

俺「もしもーし」
おかん「あ、ヒロ?今日・・・・・・・


外で飯くうよ」


ふ、ふーん(汗

今日は節分でその上妹の誕生日ってのもあっていきなり外食ですよ。もう家族で外食なんてこんな珍しいこと滅多に無いですからね。このイベント逃したら下手すれば一生めぐってくるか巡ってこないかですよ。

「うわー!おれすげー腹減ってたんだ!ってか腹へって足ガクガク言ってるし!指ちぎれそうだし!」

俺のために大盛りの焼肉丼を嬉しそうに注文する愛情深い母。

腹が減って死にそうっていうシチュエーションだからもちろん全部たいらげる俺。

丼をなめるように食いました。これでもかこれでもかと言わんばかりに丼に吸い付く俺。こんなに牛を愛する熱い男がこの日本にいるだろうか?旨い旨いと連呼して泣きながらむさぼる俺の姿に母も感動の笑み。

ベルトのサイズを2つ下げると家に帰る。素でズレないから。2も下げたのにずれないよ俺のズボン。ワーイ嬉しいなママーン。

家につくと満面の笑みで出迎える父51歳。手に持っているのは寿司。

関西特有のこの習慣を俺は恨んだね。寿司を持って南南東みて黙って寿司を食う俺。自然に笑みがこぼれたなぁ。しかもこの寿司がまたこの日の為に用意した高級寿司。もう食えないんじゃないかってくらいの高級寿司。

今日一日でこんなに高級贅沢極まりない食事を堪能していいのだろうか?もしかしたら明日一家で家族心中の一つでも図るんじゃないかって頭をよぎりまくった。旨い旨いと心で念じ黙ってむさぼるおれの姿に父51歳も感動の笑み。

ベルトのサイズ調節する以前にズボン自体を脱いだ。こんな拘束品など俺には必要ない。自然体がいいんだよ自然体が。

そもそも動物は裸でいるべき生き物なんだと思うぞ俺は。ズボンがなんだ!パンツがなんだ!ブラジャーがなんだ!自然体でぶつかれよみんな!寿司食った時俺は初めて気がついたよ。自然体が一番いいってことを。

下半身パンツ一丁で上はカッターシャツ。口からは焼肉と酢飯の香りただようヒロさんを見てみろ。これがまさに理想の人間ではないか。

黙ってみてないで自然体という究極の美にチャレンジしなさい。


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