呪いのビデオ

2003/01/14

いつものように昼休みを堪能していたら、友達が息をきらせて走ってきました。

もうありえないってくらいに青春ドラマ仕込みの息の切らせ方。多分さっきまで夕日をバックに河原を走ったんだろうなってくらいに息を切らせる友達。しかし近くに河原なんか無い。

「ちょっとコレみろや!!」まだ息切れて中なのに俺に向かってものすごい勢いで喋ってくる。



なるほどビデオですな。見たらわかるけど誰がみたって60分撮りのビデオ。友達の話では消火栓を遊び半分で開いたら このビデオがモリッと挟まってたらしい。まずなんで消火栓なんか遊び半分で開けたのかそっちの方が話題的には気になるが、 物凄い迫力で息を切らせてる友達を見てたらそんなこと聞けない。聞いちゃいけないよ多分。

しかしなんでビデオなんだ。ありえねぇ。消火栓にビデオとか絶対マッチしてないよ。 もしかしたらうちの学校では陰の麻薬取引なんかが何年にも渡って行われていて、 その取引で重要な資料とかなんか頭(ドン)見たいな人が怖いか顔しながら麻薬の密売の重要なお話について力説してるどちらにしてもおれたちみたいな一般人が手にしていたら命すらも危ぶまれる危険極まりないビデオなのだろうか?

そして取引先は代々我が3−1の目の前の消火栓で行われていて、 3−1組の生徒たちには絶対悪い子なんていない。遊び半分で消火栓あけて遊んじゃうようないけない高校生なんて絶対いないとかわかってたから、この関西で一番安全なこの消火栓を選んだのだろうか?

バレたら命は無い。最寄のどっかの組なんかから買い取った当たったら絶対死にそうな鉄砲なんか向けられて「え?俺絶対死ぬじゃん」とか思いまくって、クラスの人全員人質にしてその裏組織らしい人が俺に言うんだろうな「そのビデオをよこせ。さもなくばお前の友達の命はないぞ」って。

なんとなくここは「いやだ!わたさねぇ」って言った方がシチュエーション的にかっこいいからとりあえず友達の命を顧みずこのビデオを持ち去る俺。黒い服装の男たちに一生追われながらカッコいい人生を送れるんだ。

なるほどこのビデオ。さすが消火栓にモリッと挟まってただけあって味が違うな。

しかしこのビデオ誰が見ようか?今回りにいる友達は5人。このうち誰かがこのビデオをみなければならない。そんなもん消火栓とかわけのわからん消火栓とかに挟まってたビデオとかまず怖くて誰も見たがらない。裏組織のビデオかもしれないしビデオデッキから白い煙とか出しまくりそうな危険な匂いがする。

「呪いのビデオじゃねーの?」

案の定友達は言ってくれた。絶対いるんだよこういう興味ありげなこと言うバカな友達が。情けネェ。こんな奴と友達になってマジ情けネェ。でもまぁしかし、60分とか今時誰も買わなさそうなビデオテープが裸の状態で消火栓の中に挟まっていたのだ。誰が見ても確かに怖いよな。「呪いとか普通にありえんやん。信じてみたいもんや(笑)」って俺も答えてみる。でも2割だけちょっと怖い。

もちろん正当なジャンケンが始まった。タイミングより遅めに出す人続出など実にフリーダムなジャンケンだったが、 長いジャンケン及びあっち向いてホイなどの結果、ビデオを見るのは・・・・・・・・・・・




俺に決定した。




もう痛い系サイトの俺には当然のように用意された設定だったというか、最初からそうなるのはまず決まっていたというか、 俺以外にまずこんな痛い系なビデオはまず回らなかっただろう。俺やっぱり痛い系だよ人生。全ての痛いイベントは俺のために用意されてるんだ絶対。

家に帰ってまっさきにビデオを入れた。

再生ボタンを押すといきなり映像が流れた。ちょっと焦る。ここはTEXTサイトの管理人としてそのビデオの中身を細かく書いてみましょう。

---------------------ビデオの中身--------------------



外は雨だった。土砂降りの雨。車の中に一人の男性が写真に写る女性を眺めていた。

見た目はなかなかの中年。見た目はなかなかコメディーな感じで頭もそんなによさそうでない。 しかしそんな彼も実は探偵だった。しかも彼の所属している事務所では指折りの探偵である。

今回彼はある女性を探していた。

父親はかなりエリートなサラリーマン。いや経営者なのだろうか?どちらにせよ金持ちであることはよくわかるくらい大きな家に住んでいる。父親は深刻そうな顔でコメディー探偵に言う。「娘が家出してかえって来ない」っと。

「このケースは危険な場合が多いですよお父様。下手したら変な男に騙されて、売られたりすることなんかがよくあります。」っとカリスマ気取りで言うが、ここはさすがコメディー探偵。全然様になっていない。

「そんな!京子に限ってそんなことがある訳ないじゃないですか!」エリート親父は熱く訴える。

「そうですかねぇ?家出するような子がまずまともな女の子とは思えないんですがねぇ。」コメディーチックに語る。マジ顔で喋ってるけどもはやヒロは笑いが止まらない。全然様になってないから!

「金ならいくらでもだすから絶対に見つけ出してくれ!!!!」エリート親父の吠え。

するとコメディー探偵は立ち上がったそして玄関に向かう。そして帰り際一言エリートバカ親父に残していく。「いいですよ。見つけることなど簡単です。ただし、金で解決しないようなこともありえます。それだけは覚悟しておいて下さいね。」





外は雨。土砂降りの雨。車の中でコメディー探偵は以来の女性「京子」の写真を眺めていた。

「最悪の事態より二歩は前でよかった」そう言ってコメディーは車を降りた。

向かった先はラブホテルの一室。京子は男性に抱かれた後服を着ていた時だった。コメディー探偵は無理矢理部屋に入り言った。「京子さん。バイトして安定した生活をおくってるつもりだったか?しかしこの男はバイト先で可愛い女の子を捕まえては風俗に売りに出すツケコマシをする最低の男だ!」

そこですかさずエロを済ませてすっきりした顔のオッサンがキレる。「何を言ってるんだ!お前!!」物凄い勢いでコメディーに殴りかかる。スッキリのおっさんはグーでコメディーに襲い掛かる。まさに怒涛の勢いで。

しかしコメディー強い。中国のよくわからん伝統技で軽やかにスッキリのおっさんを倒す。コメディーこう見えて実はものすごく強かった。下着のままの京子に自分の着ているジャケットを着せてキメゼリフに言う。「もうこれに懲りて、家出なんかするもんじゃないぞ。」

いやぁーかっこいいキメゼリフだ。しかしキマってないぞコメディー探偵よ!





ある日コメディー探偵は、再びエリート親父に呼び出された。

「娘がまた家でしたんです。」コメディー探偵は呆れてる。このバカ親父に哀れの一言も無い。「いや別に何度も家出してくれたらうちの社長なんかいくらでも喜んでくれるんです。こうも何回も家でするなんて何か理由でもあるんでしょう?」

黙る親父。コメディー探偵は立ち上がって玄関に向かった、「いいですよ。見つけることなど簡単です・・・・・・」全てのセリフを言う前にエリート親父はキレながら言った。「金で解決できないこともあるってことか?」

「いや。父親も大変なんですね。」あっさりした顔でコメディー探偵は言う。しかしキマってないよコメディーあいかわらずオメェみたいな奴にこの役は似あわねぇ。





コメディー探偵は走っていた。もうありえないスピードで。「まてーーーーーーーーー!」しかしコメディー探偵足は遅い。 かなり遅いしかなりかっこ悪い。京子にいつになっても追いつかない。

途中のブランコで休憩。追いつかないことがわかったので、コメディーも観念して捕まえないことにした様子。 ブランコに座ってコメディーは京子に聞いた。「なんで家出なんかするんだ。何か理由があるんだろ?」

しばらく黙ってから、京子は口を開いた。「実は・・・・・・・・・」





「ただいまーーーーーー」京子は家に帰ってきた。京子は当時中学生。学校に疲れて家に帰ってきたが家には誰もいなかった。 くたくたになった京子、近くにあったソファーでぐったり眠ってしまった。

目が覚めると目の前にエリート親父がいた。実はこのエリート親父、母親の連れてきた新しい父親で血のつながりは無い。 だから京子自身もあまりエリートのことを好きではなかった。

エリート親父は黙ってこっちを見ている。京子は不思議に思った。・・・ん?どうやら自分がパンツ丸出しで寝ていたのでビックリしていたようだ。京子は焦ってスカートでパンツを隠した。しかしエリート親父はこっちを真剣・・いや、もう真剣といった目つきでは無い。 その目は明らかに娘を見つめる目ではなく、エロの塊の野獣の目をしていた。

「京子、今日は夜まで誰も帰ってこないんだよ・・・・・・」エリートはニヤつきながら言う。「えっ・・・・・」京子は背筋が凍りついた。そして次の瞬間エリートはこちらに向かって勢いよく飛びついてきた。女の京子には当然かなわない力だ。

しかしなんとか絡み付いてくる父親から離れ、自分の部屋に走って向かった。京子は怖くて怖くて恐怖に脅えていた。自分の部屋のドアまでたどり着いた。・・・ドアが開かない。エリート悪親父によって扉は全て鍵がかかっていた。京子は獣のようにぎらついた目をする父親を再び軽く促して違う部屋に逃げる。

しかしどこも鍵がかかって逃げれない。最後にたどり着いたのはバスルームだった。エリート悪親父はもちろん侵入してきた。

ザーーーーーーーーー。体が当たった勢いでシャワーが出てくる。2人そろってビショヌレだ。京子はもう抵抗する力など残っていなかった。抱きつかれ、その真っ白のパンティーに手を忍ばせるエリートの汚れた手。。。。。。。。



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・・・・・・・これって。。。。。。



エロビデオじゃねぇか!!


焦ってストップ!なんか途中から部屋にやってこのビデオの一部始終を見ていたクソガキ妹にはここから先はまだ早い!小6にしてエロを知らせるのはイカン!兄貴としても妹の一生の思い出をこんな形で築きたくない。イカン。イカン。

「兄ちゃん今のなによー!見せてー」って純粋にエロとかそんなものではなく続き自体が気になる妹。もうここから先今から何が起こるのかすぐにわかってしまう俺。痛いくらいにわかるよ続きが。

人生17年。過去日記にも書いたが、俺は一度も日本の純なエロビデオとかそれ以上の悦テープを見たこと無い。っていうより制服姿で犯されてるあきらかに中学生じゃねぇAV女優がいまから本職を行おうとしているその瞬間すらも見たこと無い。なんだエロビデオってこんなドラマチックな演技までするのか?

しかもこの先どうなるのか小6でもすげー気になる内容とのちに起こるドラマの時間よりあきらかに長いエロ。ありえないってくらいのエロ。今再生ボタンを押せば、このリビングいっせいに女優のステキな叫び声が響き渡るのだろうな。ちょっと興奮。

ビデオ再生と同時に始まる男と女のファンタジー。見せてはいけない。俺は変態だが小6の妹にビデオを見せて解説してしまうような変態ではない。読者だったらそんなことぐらいわかってると俺は信じてるぞ。もうオナニーしたいとかそんな生理現象起こらないよこんなシチュエーションでのエロは。


例えばそうラーメン屋。旨そうなラーメンを目の前に食いたくてたまらない。しかし目の前をゴキブリを横切る。このあたりで相当食欲は落ちるが、さらに隣のお客さんのラーメンを渡す時ラーメン屋のオッサンの指が入っていながら普通にお客に渡す姿を目の前に見る。もしかしたら俺のラーメンにもオッサンの指が!指が入ってるのだろうか!ゴキブリとかどうでもいい!そこが一番気になる!もう気になってラーメンなんか食ってる暇ないよ!

ってな具合で、エロビデオ自体もそこそこに見る気が失せてるが、すぐ後ろに妹がいる事によって見たく見たく無い以前に妹のこれからの性教育の発展が気になってならない。多分3日は寝れない。

嗚呼。呪いのビデオよ。お前はこんな形で俺を呪ってくれるとは思いもしなかった。本当に不意を突かれたよ。

井戸からロンゲのネーチャンができたって何だっていいから、どうせならもっとまともな呪い方をしてくれ。俺は深くそう願うよ。


PS.「だったら俺が呪ってあげるよ」とか言いながらもうウイルスなんか送らないで下さいね。あとこのエロビデオのタイトルがわかっても堂々とBBSに書き込まない!まだまだ無垢な少年少女が楽しんで利用している大切な掲示板。どうしてもタイトルが言いたい!って人は俺に秘密でそーっとメールしてくださいね。俺はまだ関西一の紳士で通ってますから。


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