もみあげ

2003/01/01

みなさんにどうしても謝っておきたいことがある。実は俺・・・・

ミスドーでバイトしてるんです。

以前企画みたいな奴でバッシバッシ斬りまくっていた俺だったが、 面接に受かったのもあってミスドーのアルバイターとして新しいワークスタイルを過ごしている。 あんなに酷いメールをしておいて今更ミスドーに寝返るなんて俺も相当悪だ。

いい感じにアルバイト始めたんだけど、ミスドーってのは本当に徹底している。 なんせあのダスキンの社長がじきじきに視察しにきたり、「祈りの経営」や「アピアランスチェック」などまたさまざまなことに力を入れてるさすが大企業。 マクドなどと違いその場その場で言わないといけない接客用語はセリフのように全て決められており、 台本どおりの接客を徹底して行わなければならない異常さ。

そんな中に俺は入った。正直ビビっている。たしかにドーナツ2つ支給などのアルバイターの特権もそこそこに満喫しているけど、 規制が厳しい。どれくらいかというと校則の10倍くらいは厳しい。 まず髪の毛は「刈り上げ」。まあ最近はこの「刈り上げ」という制度もそこそこに軽くなってスソにかからない程度となったらしく命拾いしたが、 髪の毛なんかは夏休み明けて無理矢理黒染めした高校生の髪の毛の色くらいしか染めれない。 ちょっと厳しい。

しかし本当に厳しいのは何か?客が求めている物を提供すること

どうもミスドーの働きさんは爽やかってイメージがあるらしく、お客さんのクレームにこんなことを言われることがあるらしい。「もみあげのある店員がいたんですけど、アレどういうつもりですか?あんな不清潔な男がミスドーにいてもいいんですか?」

お客さん!そこまで爽やかな男性を求めますか!!痛いですよ。ドーナツの美味しさを求めるより 男性の店員がフレッシュボーイじゃないことを責めるなんて酷い。酷すぎるよ。

俺はもみあげ大好きだ。できる限り沢山のばしておくのが俺流のオシャレ。しかしこうもここまでミスドーの店員にモミアゲを不潔と認識されるとつらい。 だって回りの店主からなにまでみんな黙っていない。モミアゲはミスドーの敵だ。モミアゲを排除せよ。

俺はまだ入りたてのアルバイター。下手に目立てない。しかしモミアゲ率の薄いミスドーでモミアゲを装備するのはなかなか目立つ。 俺にとってもみあげとは愛より大事な物。だがプロのアルバイター目指す俺だしこんなところでムリですとか言って無理に辞められない。 いいよ、なってやるよ、女性客の求める爽やかなフレッシュボーイに。

切ないよ。もみあげ・・・・俺の愛するモミアゲをこんな風に失うなんて。嗚呼。 ミスドーの祈りの経営という理念を心で深く念じながらハサミを入れる。サクっと。

もうありえないってくらいフレッシュになりました。モミアゲ率の低い今の若者にノーもみあげです。 爽やか過ぎてたまりません。そんな自分を鏡で映しながら「いらっしゃいませこちらでお召し上がりでしょうか?」って自分で言ってみて思わずニヤつく。 か、完璧だ・・・・OLさんからご年輩の方々までもう俺のフレッシュ感にきっとメロメロだろう。

ミスドーよ。俺はここまで貴方に奉仕しているのです。もうこれ以上何も求めないで下さい。


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