コンビニ


2002/12/20


家に帰ると妹が伝言した。「おかあさんが言ってたんやけど今日の晩御飯タコヤキやって。」

「だからなんだよ!テメェが一人で作ってろ!」ってキレたい衝動にかられたが、相手は小学6年。 俺も高校卒業しようって年齢なのにそこで妹にキレてかかってたら俺も将来まともな人間になれないだろう。 いや、なれる。なれるんだろうけど、ちょっと心配。 確かに9年も教育って枠にどっぷり使ってたけどなんか全然意味が無いきがする。 うんやっぱり心配。でもまぁキレたくなる俺の気持ちも理解してくれ。 本当に腹がたった。 30秒以上は腹立ちっぱなしだった。 「タコヤキやって。」のこの「やって。」って発音が気にくわねぇ。 PC風に言えば「やって(怒)」って感じ表現になるだろうか。 いくら妹といえども83回はタコ殴ってやりたいぐらい生意気な言い草だ。 このクソガキめ。

でもまあこんなところで熱上げてたら本当にまともな大人になれない。 親には申し訳ないが教育が5〜6年は無駄だったと断言できるくらい非人間とえる。 まぁそんな自分の駄人間っぷりを書いたら2時間以上はかかりそうなので、今日はこのくらいで本題に移りたい。

母はたしかに俺にタコヤキを作れと朝3回くらいは叫んでた。 タコヤキが晩御飯なのはまず間違いない。 しかしどうも許せねぇんだよな。だって・・・





卵ねぇじゃん!





いくら母といえど卵無しでタコヤキ作れって言うほうが神経疑うよ。 疑いまくるよ。 小麦粉に水混ぜてはいタコヤキですんだら世の中に卵普及しねぇよまったく。 卵あってこそのタコヤキだ! それじゃあソース無しで焼きそば食わせるようなもんだよ。

卵を買いたいのだけど時間は9時過ぎ。するともうダイ●ーじゃ無理だな。 こんな時間でもニコニコ卵売ってるのはあそこしかねぇ・・・ロー●ン。 中途半端な6個パックしか売ってないのは気にくわねぇ。 くどい様だが10個パック限定で売り出すのが日本の冷蔵庫の常識だろってしばし問い詰めたいよ。 まぁ一人暮らしする寂しい人間にはこのタマゴの数がベストマッチなんだろう。 これ以上文句を言ったら反感買いそうだしやめておこう。 しかしながら朝弁当作ったにも関わらずタコヤキ作れって言ったのあきらかに母親の計画だな。 弁当作って卵切れたのわかっていながら俺にタコヤキ作れって3回叫ぶんだぞ。 あきらかにこうやってローソンでタマゴ買わせるの向こうの策略じゃねぇか。 いいよ。ダマされてやるよ。カゥワイイ息子さんで悪かったですねぇ。

タマゴを取ってとりあえず驚いておく。公共料金でタマゴってやっぱり高い。 本当に高いよマジで。ママーンママーン、って泣き崩れたいよ全く。 でもまぁ買わないことにはタコヤキの完成を見れないんだなこれが。
仕方ないし買う。 家で生意気なガキが今か今かって待ってることだし。

レジは一人しか並んでいない。うんまぁそんな所だろう。ちょっと待ったらそのうち回ってくる。








・・・ちょっと遅くないか?前のオッサン?いくらなんでもそれは長すぎるぞ。 高校生の男がパジャマっぽい謎のスタイルでタマゴ買ってるんだ。 これ以上こんな恥体を回りに見せ付けたくない。 早くどいてくれ。 なぁ?おっさん。マジで困るんだよ!・・・・って










なんで年賀状選んでるの!!









そもそもコンビニは年賀状を買うところじゃねぇ!手書きが男の心だろ! しかも後ろに人いるのになんで丹念に年賀状5分近くも選んでるんだよ! 4回は死んで来いって話だよ。 こっちのタマゴだったら20秒弱で清算終わるんだぞ。 お姉さんめっちゃ困ってるし。 でもお姉さんのその困ってる姿が可愛いから許す。 あと5分位は許す。 そもそも年賀状なんでレジの上に並べて選ぶんだよ! ああ訳わかんねぇ。 本気でわけわかんねぇ。 頼むからそのおっさん流の意味不明の行動はこれ以上見せないでくれ。










M子どれがいいっていっとったかのぅ・・









何?あんたの妻の年賀状選んでるの?そんなのいつだっていいじゃないか! 俺の後ろに2人も並んでるぞ。おいオッサン! どうした!頼むからこれ以上俺の恥体を曝させないでくれ。 早く帰りたい。 俺はオッサンの後ろ後頭部を擦るように拳骨したい。 4回くらいはしないと足りない。 するとおっさんキレてこっちを見る。 俺に意味不明なキレをしてくるが、 俺の後ろに並ぶ2人の待ち客がスーパーサイヤ人3みたいな目つきで2回くらい目を合わせてくる。 オッサンちょっと戸惑うが、キレて俺の頭にババ手チョップ眉間付きか良くわからない華麗なる攻撃を仕掛けてくる。 無論俺はドラクエでは守りの種ばかりを主人公に与えるタイプの人間だ。 「フンバッ!」っという気合で攻撃を気合で乗り切る。 アザ一つ残らない。素晴らしい防御だ。 しかしこの間34秒。早いようで遅いこの時間のリスクに後ろのお客爆発。 何処に仕込んでいたかわからないが突然右手に魅惑の暗器をいつの間にか装備。 ただならぬ殺気だ。 刃渡り1メートルはあるだろう。 オッサンに素早いスピードで切りかかる。 だがしかし、反射神経だけはFBI認定書がもらえる意外な過去をもつオッサンは0.0003秒以下の反応速度で攻撃を察知。 しかし反応しただけだった。 無論斬られる。
ってのは妄想だが、それぐらい怒りは高まっている。異常に高まっている。












やっぱやめとくわ。








おいオッサン!8分弱も人を待たせておいてやっぱやめとくとはなんだ。結構修羅場だぞ。今の状況は。全く理解できないのか? わかったわかった。もういい。買っても買わなくても俺はどうだていい。俺は今この6個入りのタマゴを10秒くらいで清算して、 とっととタコヤキ作って風呂は言って温かい布団でヌクヌク寝たい。 これ以上の贅沢など求めない。 じゃあなおっさん。 もう二度と俺の目の前に顔出すなよ。












やっぱりカラアゲ君2個!












テメェ死ねもう本格的に死ね。確かに俺より年上のご年輩の方に死ねなんていう暴言はご法度な気がする。 だがそんな礼儀もしらない高校生の俺よりもっと礼儀のしらねぇバカオヤジがいるんだ。 せめて心のなかでだけでも9回くらい死ねって叫ばしてくれ。もう文句など無いだろ。 カラアゲ君はたしかにうまい。俺だってあのやわからさなんかにもうほっぺが2・3回は落ちかけた。 しかし、年賀状一つ選べない哀れなオッサンだからってそうやってカラアゲ君なんかに癒しを求めるんじゃねぇ。 カラアゲ君に癒されたいか?むしろ俺たちが癒されたい。

そんなこんなでタマゴを購入した俺。 家では盛大なタコヤキパーティーとなったのだが、 こんなに気の悪いタコヤキを作ったのは初めてだ。

もう二度とあんなタコヤキつくるか。


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