欲しい物は自分で手に入れる。 2002/10/09 後ろの友達の弁当を見て俺はいきなり嫉妬した。 学校のお弁当は昔と比べるとだいぶ華やかになった。 (こんなこと言ったら俺はオッサンみたいだが・・・) 突然だが中国のお弁当は昨日の晩御飯をご飯に乗せるだけらしい。お母さんもきっと喜んでることだ!! (注:誰も聞いていないのに勝手な知識をぶちまけることがあります。無視して下さい。) 色々な色の食材で、彩りを考えた綺麗なお弁当を持ってきてる。 お母さんも毎朝早起きして頑張っているもんだ・・・・ しかし後ろの友達の食っている弁当には見て早々、俺の嫉妬心を騒がせた。 小さい頃から周りから嫉妬心が無さ過ぎるとよく言われる俺だが、周りが見ている以上に俺は相当嫉妬男だ。 俺にとってはよくある嫉妬反応だが、ここまで俺の心を熱くしたものはここ数十年ない。 (17歳なのにに十数年?っと思った人。悩む前に心にしまっておいてくださいね!!管理人バカだから。) 「親子丼」 まさに親子丼一つだけで一点勝負を賭けた弁当である。 漢だ・・・お母さん!!ここまで俺の胸をトキメキさせるとは、負けました。 (おとこ) 「ちょっとどんぶりの元」などを使わず、家にある調味料の微妙な混ぜ具合から独自の味を作るまさに正統派の中の正統派! 友達のその美味そうな食いっぷりに、俺は今食べているコンビニパンを鞄へしまった。 「欲しい物は買うのではなく自分で作れ。」いい言葉を偉人は残していくもんだ。 "正統派ともいえる調理法で俺は親子どんぶりを作る。" そう決心した俺の背中は、あのお母さんと同じ漢だった・・・ (自己満足・・・・) ※緊急企画!!「親子丼 〜鰹風味〜 」 ルール説明 1.男の料理たるとも調味料は目分量だ! 2.料理は見た目より中身だ。細かい包丁作業など3秒が基本だ。 3.賞味期限などこの世には存在しない。嗅いで識別が男料理ではもっとも基本だ。 (注:命に関わります。男以外にこの方法は適用されません。) 4.火傷、切り傷は男の勲章。怪我をすることは本望だと思え!! 5.材料は買うのではなく発掘。冷蔵庫・冷凍庫・ダンボール・炊飯器・生ゴミ入れ・猫のトイレ。台所は食材の宝庫だ。 調理開始↓ フライパンがあいにく御用中だったので急遽「鍋」を確保。 ↓ おっと!さすが俺!鶏肉がないことにここで気がつく。 ↓ 男料理ルール5発動。豚肉を発見し、涙を飲みつつ他人丼へ意思を曲げる。 ↓ 豚肉が生になると男以前に命に関わる。バカなりにも、一度煮ることによって生防止を考えた。 ↓ 水を入れて火をつける。鍋を使ったことに失敗は無かった。 (しかしこれも計画のうちだ!!) ↓ そのうちに流す卵を作ることを決意。男の調理とは一秒をも無駄にできない。 ↓ 卵2個を割って少量の水を加える。 ↓ まず味の素「だし」に魂を込めて少量入れる。 ↓ 次は醤油。一滴一滴に全生命力をかけて注ぐ。 ↓ 砂糖。一粒一粒にまで真心を込めて投入。 ↓ 2・3回混ぜる。 ↓ おっと湯が沸いた!ここで焦るのは命取り!男の仕事は常に冷静に!! ↓ 男料理ルール2発動!半凍りの豚肉に包丁は不必要。塊まま落下。 ↓ とりあえず眺める・・・・ ↓ のどが渇いたので蛇口に口づけ! ↓ 鍋にはアクが沸いているが放置。 ↓ 流す卵にみりんを情熱的に注ぎ込む。 ↓ 最後のお酒には全ての愛を持って注ぐ。ここが一番大事だから多めに入れよう。 ↓ 鍋が限界を超えて噴出す。どんぶりの皿にとりあえず煮上がった豚を上げることにした。 ↓ 小さな豚肉のかけらとハシで死闘。 ↓ 繊細な指の持ち主に不可能などない!っと思いつつ5分も使っていた。 ↓ お湯を捨てて油を注ぐ。 ↓ ご想像通り、油がパチパチ暴れる。 ↓ 落ち着いた所で豚肉を入れる。 ↓ 油再び暴れる。 ↓ 暴れる油から非難しつつも、どんぶりにご飯を入れる。 ↓ 暴れが引きはじめたら、味付け失敗防止に念のために醤油を少々。 ↓ 男料理ルール4発動。どんなに熱くても気合で豚肉を混ぜる。 ↓ しばらくして豚肉を焼く意味のなさに気づいて火をなんとなく落とす。 ↓ ここに来てまたもや、野菜を全く切っていないことに気がつく。 ↓ 野菜放置。決断に時間は要らなかった。 ↓ 卵の発射。 ↓ ゆっくりゆっくり。 ↓ ゆっくり! ↓ ハシで少し鍋の底をかく。 ↓ 少し放置。 ↓ ハシで少し鍋の底をかく。 ↓ 黒くなっていた。俺でもこの異変にはまず焦る。 ↓ 急いでどんぶりにかける。 ↓ 少量落としたがそこは手で拾って食べたので危機回避。 そして完成!!!!! お手手のしわとしわを寄せて・・・「頂きます。」 (ナームー) 味わい中。 食べ終わるまでみなさんはコレでも見て楽しんでいてください。 ![]() (写真:ともだちに貰った10円ガムの表紙の裏のオマケ) 食事終了。 ・・・・・・・・・・ヒック。 これなら、友達のお母さんに勝てる。 自分で作っただけあってそうとう美味かった。 ただ、・・・・一つ文句を言ってみると。 酒−多すぎ みりん−少なすぎ 砂糖−甘すぎ! 味の素−分量ケタハズレに間違いすぎ。 醤油−本醤油と薄口の違いを理解できない俺にはまず、無理 豚−多すぎ。 卵−焦げすぎ ・・・・・以上。 ・・・・・・。 全部かよ! 全ての仕事を難なくクリアし、 全ての難問を完璧に突破しきったと思っていた俺には思わぬ誤算だった。 男であるまえに俺は、面倒嫌いであった。 たしかに将来仕事をするようにもなると、まず一人暮らしは確定だろう。 しかし毎日コンビニ弁当やスナック菓子類で毎日を切り抜くのは悲しすぎる! やっぱり料理の一つぐらいできないとここから先世の中を渡るのは実に困難極まりない。 多少は男であっても料理を心得たいと思っていたが、 面倒嫌いな俺に調味料を感で計るのはまず不可能だった。 「料理のできる女に魅力を感じる俺」だったが、今日限りで、 「料理のできる女にしか魅力を感じない俺」っとなってしまった。 嗚呼・・・・女の手作りに癒されたい・・・・・ |