マックチョイスに挑戦

2002/11/04


いらっしゃいませぇ〜〜♪


店内に大きな挨拶の声が響く。

前々から気になっててたんだけどどうしても行く気になれなかった。

そう、今噂のマックチョイス。



バリューセットと同じ値段で、各ハンバーガー、ナゲットとポテトとサラダ、ドリンク、この３点を好きなものだけでチョイスしてしまうという優れもの。

長年マクドナルドを愛する俺にとって今回のこのマクドの企画はやはり俺の胸を熱くさせた。

今まで昼飯＝バリューセットという限られた世界にお客を集中させてきたが、

チキンナゲットやサラダやプチパンケーキも「俺たちもマクドの昼飯商品になれるんだ！」

と言わんばかりに登場したこのマックチョイスである。



明らかにハンバーガー５９円の次に思われるマクドの戦略丸見えなんだが、

俺たちにとってマクドを儲けさせるとかそんなこと以前の問題だ。


その戦い受けてたとう。




その日俺は朝飯と昼飯を抜いた。

明らかに金の無いだけなんだが、なんせ相手はマクドナルド。半端な意気ではのぞめない。


だるくて家に帰りたくてたまらなさそうな後輩をむりやりチョイス！！

マクドに入る。


マクドナルドのお姉さんは一人。

まさに絶好の戦いシチュエーションだ。


レジに向かって立った。

おねぇさんは出てこない。

前の客がハンバーガー７個も注文したらしく、かなり忙しそうだ。


前の客にできたてホカホカのハンバーガー７個を届けると、

スマイル足りなげな顔で登場した。




戦いは始まった。




あきらかに「テメェ時間のかかる注文したらぶっ殺すぞ。」という、

なんとも微妙なスマイルで俺に「お待たせしました」と迎える。

ここでマックチョイスを注文するのもよいがまずスマイルも欲しくなってきた。


いやいやイカン！

どんだけいやらしいんだ俺！

こんな忙しい戦場の真っ只中にいるマクドナルドのおねぇさんに「スマイルをくれ！！」なんてこと言えるか！！

マッチ売りの少女にマッチは要らん！裸になれ！って言ってるようなもんじゃないか。

マックチョイスだ！

マックチョイスを頼まなくては！！







「マックチョイスください。」






いえました！

ってか言えるだろ普通に！

なんで初めてのお使いみたいな雰囲気でてるんだ俺！！

今年で。１７だぞ。






「ハンバーガーの方をこちらからお選びください。」





第一の関門ハンバーガーか！

これを今から晩飯にするにとってハンバーガーはメインデッシュ！

下手な注文をしたらおかずの無い主食だけの晩飯を食うハメになるぞ、

ハンバーガーの書いてある紙を見た。

今までのバリューセットとは違い、選び方しだいで何百種類にも変わるマックチョイス。

悩むのも無理はない！！

悩みぬいたあげくまずフィッシュバーガーをチョイスすることにした。







「フィッシュバーガーください」





言えた！

いや言えたのはいいんだが「ください」って表現は日本語じゃねぇ！

今から残り２つも注文あるのになんで「ください」なんだ！単品でフィッシュバーガー頼んでるみたいじゃねぇか！！






「はい。」





オッケー！

日本語通りました！

しかしマクドにとっては嫌な注文。

普通ハンバーガーやその他のバーガーは焼くだけでオッケーなのだが、

フィッシュバーガーには揚げるという値段の割りに合わない労働がついてくる。

ポテトとナゲットとフィッシュバーガー用の油を分けて使うぐらい、

マクドのフィッシュの揚げ具合にはものすごく気を使っている。

きっとこのおねぇさんも心の底で「おめぇ一回死にてぇか？」なんてこと思っているだろう。

しかしお客やってるお礼はどうでもいい話です。

関係ないじゃん。。。
（イヒッ）






「この３点から選んでください。」






おおっと第二の関門だ！

ナゲットとポテトとサラダの中からチョイスしなければなしません！

いわばこのセットの主食って所です。

ここも少し悩みたいところだが、

悩む暇など俺には残されていない！！

日給６８０円のマクドのおねぇさんには今
（但しＣクルーの時である。）

一秒あたり０．１８８８８８８８・・・円というまさに電話料金みたいな金がかけられている

とりえずポテトだ！

悩んだときはポテトとよく言うだろう！！
（言わねぇよ！！）






「ポテトのＬで。。。。」








ポテトは３０円アップでＬに格上げすることができる。

ポテトは量だ！
と全米に宣言している俺にとって３０円アップなど痛くも痒くもない！

アップして当然というところだ。


そろそろ腹も減ってきた。

早く選んでしまいたい。







「お飲み物は？」





おっと忘れるところだった！

冬場にはバリューセットでものけ者扱いされがちなドリンク！

いつもどおりコーラと行きたいが、

ここはあえてオレンジジュースっしょ！

普通オレンジジュースはハッピーセットの定番ともいえる位いわばお子様の飲み物に該当してしまうが、

寒い今、コーラなんか飲んだら口から炭酸出すので精一杯だろ。






「オレンジジュースで。。」



「オレンジジュースのほうはＬにしておきますか？」


「はい。。。あ！いいえ！！」






危ないところだった。

さすが全国何万店舗にも繰り広げるビックバーガー店。

話の作り方が実に上手い。

たかが２０円だったとしてもそれが積み重なると大きな結果になる。

何も不自然なことなくお客に「はい」と言わせる技術。

この話術に人は騙せても俺は騙されないぞ！

危うくこの戦い負けるところだった。


いやいや！

俺はどちらかといえば勝った！！

誰が見てもこれは俺の圧勝だろ？




「あ、あの・・・・・」


「ん？」





「５５６円になります。」



「ああ５０００円から。。」




「はい。お釣りなんですが、




４４４４円になります。

























えええええっっ！

ナニコレ！

確かにこの程度なら朝お茶に茶柱立ったくらいにどうでもいい領域だけど、

なんか無性に悔しい！！

しかも俺の頼んだ商品ってさりげに



バリューセットと変わらんやん！！






・・・負けました。マクドナルド。

さすが巨大企業。







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